2007年9月の自作漢詩


稲飯香

柿熟秋郊帯夕     柿熟す秋郊 夕陽を帯びる
天高気爽晩来     天高く気爽に 晩来涼し
酒杯今夜茸羹美     酒杯の今夜 茸羹は美なり
嘉会無憂稲飯     嘉会憂無く 稲飯香し
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(赤い字は韻:七陽 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


江村秋雲

寒林一径立飢     寒林の一径に 飢鴉立つ
茅屋孤村日未     茅屋の孤村 日未だ斜めならず
秋色愁雲驚白髪     秋色の愁雲 白髪に驚く
煙浦妬雨見黄      煙浦妬雨 黄花を見る
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(赤い字は韻:六麻 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


菊花

江邨刈稲楽豊     江邨稲を刈り 豊年を楽しむ
僻巷収蕎村社     僻巷蕎を収む 村社の前
荒草東籬惟有菊     荒草の東籬に 惟だ菊有り
疎林樹影有已無    疎林樹影 已に蝉無し
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(赤い字は韻:一先 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋圃

秋圃疎林樹樹     秋圃の疎林に 樹樹残る
蕎花如雪雨声     蕎花雪の如く 雨声寒し
斜陽村落家家入     斜陽は村落の 家家に入り
柿熟童収実半     柿熟し童収る 実半ば丹し
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(赤い字は韻:十四寒 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋江邨

田翁刈稲遶荒     田翁稲を刈り 荒畦を遶る
老骨吟行三里     老骨吟行す 三里の堤
探勝寒江疎雨外     寒江に勝を探る 疎雨の外
風高秋野紫峰西     風高く秋野 紫峰の西
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(赤い字は韻:八斉 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋興

雲帰切切草間     雲帰り切切と 草間の蛩
雨過碧空開鬱     雨過ぎ碧空 鬱胸を開く
地白収蕎秋暑浅     地白く蕎を収む 秋暑浅く
江村刈稲暮煙     江村稲を刈る 暮煙濃なり
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(赤い字は韻:二冬 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋新月

新涼暑退早秋     新涼暑退く 早秋の初め
爽節江村葉未     爽節の江村 葉未だ疎ならず
梧落断雲蝉有語     梧落ち断雲 蝉に語有り
満天新月雁無     満天の新月 雁に書無し
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(赤い字は韻:六魚 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)



老知秋思

風高颯颯動秋     風高く颯颯と 秋思を動かす
改色桐飛一葉     色を改め桐飛び 一葉衰う
寂寂天容闔n見     寂寂と天容 閧ノして始て見る
凄凄新月老方     凄凄と新月 老いて方に知る
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(赤い字は韻:四支 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)



驚早涼

吟風一葉送秋     風に吟じ一葉 秋声を送る
夜気凄凄月色     夜気は凄凄と 月色晴れ
野趣荷疎鳴蟋蟀     野趣は荷疎に 蟋蟀鳴き
山光樹冷早涼     山光樹冷かに 早涼生ず
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(赤い字は韻:八庚 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


残暑望涼

残暑炎炎対夕     残暑炎炎 夕陽に対す
江天日落夜漸     江天日落ち 夜漸く長し
蛩声時節報秋候     蛩声時節 秋候を報じ
病骨今宵立 晩     病骨今宵 晩涼に立つ
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(赤い字は韻:七陽 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


歳月過

秋月炎消夜気     秋月炎消え 夜気清し
江邨蟋蟀満庭     江邨の蟋蟀 満庭に鳴く
可憐織女年華変     憐む可し織女 年華変じ
不覚牽牛短髪     覚えず牽牛 短髪生ず
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(赤い字は韻:八庚 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋夜獨悲

残暑園荒涼到     残暑園荒れ 涼の到る遅し
東籬一段葉苗     東籬一段と 葉苗衰う
当年病骨老相達     当年病骨 老相達し
今日深沈秋獨     今日深沈と 秋獨り悲しむ
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(赤い字は韻:五歌 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋夜孤村

孤村秋圃菊香     孤村の秋圃 菊の香濃なり
一径新霜獨曳     一径の新霜に 獨り杖を曳く
月白悲風飛落葉     月白く悲風 落葉を飛ばし
夜窓灯火集鳴     夜窓の灯火に 鳴蛩集まる
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(赤い字は韻:二冬 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


聴曙鶏

西風深夜雨凄     西風深夜 雨凄凄
煖酒吟魂聴曙     酒を煖め吟魂 曙鶏を聴く
共賞騒人眠未就     共に賞じ騒人 眠未だ就かず
東籬暁露月斜西     東籬に暁露 月西に斜めなり
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(赤い字は韻:八斉 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


中秋名月

疎林雨過後栖     疎林に雨過ぎ 後栖の鴉
満月雲帰秋色     満月雲帰り 秋色加わる
燈下談論阯L伴     燈下談論 閧ノ伴有り
玲瓏東嶺玉無     玲瓏と東嶺に 玉に瑕無し
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(赤い字は韻:六麻 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋淡淡

思君展転坐高     君を思い展転 高楼に坐す
白髪深沈不解     白髪深沈と 愁を解けず
珠露啼蛩秋淡淡     珠露に啼蛩 秋淡淡
銀河悲雁夜啾     銀河に悲雁 夜啾啾
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(赤い字は韻:十一真 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋立

西郊日傾月如     西郊日傾き 月輪の如し
東嶺風高碧水     東嶺風高く 碧水の濱
梧落啼蛩三伏盡     梧落ち啼蛩 三伏盡き
荷枯今夕一涼     荷枯れ今夕 一涼新たなり
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(赤い字は韻:十一真 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋雨

今夕佳宴載酒     今夕の佳宴 酒を載せて過ぐ
酔遊詩興夜如     酔遊の詩興 夜如何
雷声一撃雲偏出     雷声一撃 雲偏に出で
俄爾油然雨更     俄爾に油然 雨更に多し
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(赤い字は韻:五歌 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


涼到遅

飃葉桐飛残暑     葉を飃して桐飛ぶ 残暑の時
捲簾秋気病躯     簾を捲いて秋気 病躯知る
可憐蟋蟀愁生晩     憐む可し蟋蟀 愁生ずる晩く
不覚商音涼到     覚えず商音 涼到る遅し
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(赤い字は韻:十二侵 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋日黄昏

江村浦口葉声     江村の浦口 葉声の中
気爽吹来一座     気爽かに吹き来る 一座の風
打岸波心秋水碧     岸を打ち波心 秋水碧りに 
黄昏日落夕陽     黄昏日落ち 夕陽紅なり
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(赤い字は韻:七陽 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


不耐慙愧

碧梧寂寂動清     碧梧寂寂として 清商動く
秋月凄凄獨自     秋月凄凄として 獨り自から傷む
病骨帰心一盃酒     病骨帰心 一盃の酒
今宵只恐幾重     今宵只だ恐る 幾重陽
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(赤い字は韻:七陽 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


五更雨

風清朝露早秋     風清く朝露 早秋の初め
暑退西郊葉未     暑退き西郊 葉未だ疎ならず
一夜油然五更雨     一夜油然と 五更の雨
難眠隠几数行     眠り難く几に隠りて 数行の書
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(赤い字は韻:八庚 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


悟徹真言

蟋蟀吟風愁意     蟋蟀風に吟じ 愁意深し
蜻蜒泣露動帰     蜻蜒露に泣いて 帰心動く
知音相訪有多少     知音相い訪う 多少有り
悟徹真言無古     悟徹す真言 古今無し
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(赤い字は韻:十二侵 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


貧交多恨

商声梧落促愁     商声梧落ち 秋情を促す
秋月蛩吟万感     秋月蛩吟 万感生ず
多恨貧交淹老病     多恨貧交 老病淹る
漂遊不止豈才     漂遊止らず 豈に才名あらん
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(赤い字は韻:八庚 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋夜書懐

千山白帝送新     千山白帝 新涼を送る
一夜傷心書数     一夜傷心し 書数行のみ
胸裏故郷帰未得     胸裏の故郷 帰未だ得ず
楼中酔客話空     楼中の酔客 話空しく長し
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(赤い字は韻:七陽 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


初秋偶成

白露涼生勿自     白露涼を生じ 勿ち自ら驚く
碧花暑退度秋     碧花暑退き 秋声度る
午風雨過火威死     午風雨過ぎ 火威死す
日夕雲帰天気     日夕雲帰りて 天気清し
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(赤い字は韻:八庚 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋至

秋至東籬雨露     秋至り東籬に 雨露滋し
蛩声切切使人     蛩声切切と 人をして悲しま使む
草衰梧落情無限     草衰え梧落ち 情限り無し
織女牽牛去不     織女牽牛 去りて知らず
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(赤い字は韻:四支 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


初秋

暑退商声葉未     暑退き商声 葉未だ疎ならず
秋澄燈下臥看     秋澄み燈下 臥して書を看る
吟鬚孤枕多衰疾     吟鬚孤枕にして 衰疾多く
避俗江村有隠     俗を避け江村に 隠れ居む有り
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(赤い字は韻:六魚 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


客中驚秋

白帝凄凄夜影     白帝凄凄と 夜影空し
碧梧寂寂月玲     碧梧寂寂と 月玲瓏なり
吟鬚病骨孤燈裡     吟鬚の病骨 孤燈の裡
客鬢遊人萬井     客鬢の遊人 萬井の中
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(赤い字は韻:一東 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)


秋夕露座

今宵颯颯起秋     今宵颯颯と 秋風を起す
月白東籬照露     月白く東籬に 露叢を照らす
樹冷一庭香橘柚     樹冷かに一庭 橘柚香しく
荷疎改色老梧     荷疎に色を改め 梧桐老ゆ
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(赤い字は韻:一東 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は24不同、26対、135不論、4字目孤平不許、下三連不許そして同字侵す)




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