江城梨雪已闌珊　　　　　江城梨雪　已に闌珊
剪剪春風陣陣寒　　　　　剪剪たる春風　陣陣と寒し
吹送堆紅軽入座　　　　　堆紅を吹き送て　軽く座に入り
月移花影淡当欄　　　　　月は花影に移て　淡く欄に当る
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春宵嘉会客三千　　　　　春宵嘉会　客三千
歌管桜台詩酒莚　　　　　歌管桜台　詩酒の莚
月照艶紅花掩映　　　　　月は艶紅を照し　花掩映
風揺積翠竹嬋娟　　　　　風は積翠を揺して　竹嬋娟
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花下無風月影穿　　　　　花下風無く　月影穿ち
春宵一刻曳軽烟　　　　　春宵一刻　軽烟を曳く
竹林欲染連簾幕　　　　　竹林染らんと欲し　簾幕連なり　
桃李如燃落几莚　　　　　桃李燃ゆるが如く　几莚に落つ
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欄前淡白梨花塵　　　　　欄前淡白　梨花の塵
吟会綺莚山海珍　　　　　吟会綺莚に　山海の珍
枝上双鶯嬌欲語　　　　　枝上の双鶯　嬌びて語らんと欲し
人生行楽不如春　　　　　人生行楽　春にしかず
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青山紅樹競春妍　　　　　青山紅樹　春妍を競い
不覚流霞酔欲眠　　　　　流霞覚えず　酔て眠らんと欲す
風送桜花来枕上　　　　　風は桜花を送って　枕上に来たり
一聲燕子到窓前　　　　　一聲燕子　窓前に到る
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尋芳晩露怯軽寒　　　　　芳を尋ね晩露　軽寒に怯え
歌管桜台宵未闌　　　　　歌管桜台　宵未だ闌ならず
客散酒醒朧月夜　　　　　客散じ酒醒める　朧月の夜
半簾秉燭惜春残　　　　　半簾燭を秉て　春残を惜しむ
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春夜逍遥古柳橋　　　　　春夜逍遥す　古柳の橋
芳姿万朶被風飄　　　　　芳姿万朶　風を被て飄ふ
紅英打頬花間路　　　　　紅英頬を打つ　花間の路　
燭下傾樽月影揺　　　　　燭下樽を傾け　月影揺らぐ
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春月朦朧酒侶邀　　　　　春月朦朧　酒侶邀え
遊人吟賞更傾瓢　　　　　遊人吟賞し　更に瓢を傾く
倚欄柔軟香風度　　　　　欄に倚れば柔軟に　香風度り　
江畔桜台夜色饒　　　　　江畔桜台　夜色饒なり
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更将紅燭一宵歓　　　　　将に紅燭を更め　一宵の歓
花有清香今正闌　　　　　花は清香を有し　今正に闌なり
散入恣風園徑緑　　　　　恣風散じ入り　園徑緑に
前桜剪剪夜窓寒　　　　　前桜剪剪と　夜窓寒し
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夭桃露潤雨餘天　　　　　夭桃に露潤う　雨餘の天
岸上煙籠古渡邊　　　　　岸上に煙籠める　古渡の邊
樹下花王饒態度　　　　　樹下の花王は　態度を饒く
園中紅薬闘嬋娟　　　　　園中の紅薬は　嬋娟を闘わす
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江村淡白梨花春　　　　　江村淡白　梨花の春
夜色沈沈酌酒頻　　　　　夜色沈沈　酒を酌む頻なり
獨上桜台遠脂粉　　　　　獨り桜台に上がり　脂粉を遠ざけ
人生三省避埃塵　　　　　人生三省　埃塵を避く
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剪剪軽風日欲昏　　　　　剪剪たる軽風　日は昏んと欲し
月移樹影別乾坤　　　　　月は樹影に移りて　別乾坤
春宵一刻千金夜　　　　　春宵一刻　千金の夜　
片片桜花落酒樽　　　　　片片と桜花は　酒樽に落つ
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如笑映霞山悉桜　　　　　笑う如く霞に映じ　山悉く桜なり
暖風飄散落花軽　　　　　暖風に飄散し　落花軽し
西江獨立憐春色　　　　　西江に獨り立ち　春色を憐れみ　
東階遊人倚晩晴　　　　　東階に遊人は　晩晴に倚る
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桜英爛漫散春宵　　　　　桜英爛漫　春宵に散じ
半夜雲移水月漂　　　　　半夜雲移て　水月漂う
帰雁畿聲驚暗度　　　　　帰雁畿聲　暗に度るに驚き
花陰寒意覚初消　　　　　花陰寒意　初めて消ゆるを覚ゆ
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西江麦隴白雲流　　　　　西江の麦隴に　白雲流れ
東橋桃花紅欲浮　　　　　東橋の桃花　紅浮ばんと欲す
雨霽煙光新翠滴　　　　　雨霽れ煙光に　新翠滴り
風温林樹野情幽　　　　　風温かに林樹　野情幽なり
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何人不覚酔流霞　　　　　何人か覚えず　流霞に酔い
散入春風日已斜　　　　　春風散入して　日已に斜なり
携酒尋芳朧月夜　　　　　酒を携え芳を尋ぬ　朧月の夜
欄前紅燭照残花　　　　　欄前の紅燭　残花を照らす
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花塢菲菲萬朶桜　　　　　花塢菲菲たり　萬朶の桜
薄英酔舞満春城　　　　　薄英酔舞し　春城に満つ
嬌姿短命佳人恨　　　　　嬌姿短命は　佳人の恨　
不足詞華騒人情　　　　　詞華足らざるは　騒人の情
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江邊漠漠淡濃霞　　　　　江邊漠漠たり　淡濃の霞
城外青天闘麗華　　　　　城外青天　麗華を闘わす
黄鳥一聲驚客意　　　　　黄鳥一聲　客意を驚かし
紅羅乱舞酔桃花　　　　　紅羅乱舞し　桃花に酔う
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蒼蒼東隴望佳哉　　　　　蒼蒼たる東隴　望み佳き哉
暖暖南風夕照催　　　　　暖暖たる南風　夕照を催す
漠漠朧朧惟月上　　　　　漠漠朧朧と　惟だ月上り
年年歳歳又花開　　　　　年年歳歳　又花開く
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尋芳不覚酔春煙　　　　　芳を尋ね覚えず　春煙に酔い
回首雲流霽色妍　　　　　首を回せば雲流れ　霽色妍なり
絮絮飛時青蹈路　　　　　絮絮飛ぶ時　青蹈の路
桜英片片落花天　　　　　桜英片片と　落花の天
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南園桃李綻春喧　　　　　南園桃李　春喧に綻び
風軟日高江上村　　　　　風軟く日高く　江上の村
騒客馬嘶迎老友　　　　　騒客馬嘶き　老友を迎え
�闥k人酔戯児孫　　　　　�闥k人酔い　児孫と戯る
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水村山郭杏花天　　　　　水村山郭　杏花の天
千里鶯啼春可憐　　　　　千里鶯啼いて　春憐む可し
梅老紅英含翠色　　　　　梅老い紅英は　翠色を含み
夭夭緑柳帯軽煙　　　　　夭夭たる緑柳　軽煙を帯ぶ
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紅褪老梅花欲飛　　　　　紅褪せて老梅　花は飛ばんと欲し
翠嵐桃杏撲人衣　　　　　翠嵐桃杏　人衣を撲つ
青青艸色春陰重　　　　　青青たる艸色　春陰重く　
碧水黄昏夕日微　　　　　碧水黄昏　夕日微なり
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竹外桃花一草廬　　　　　竹外桃花　一草廬
春江水暖両三魚　　　　　春江水暖く　両三の魚
東郊雨後孤飛鶩　　　　　東郊雨後　孤飛の鶩　
繞麦穿桑数點鴉　　　　　麦を繞り桑を穿つ　数點の鴉
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平城京址麗煙霞　　　　　平城京址　煙霞麗し
和気団円春一家　　　　　和気団円たり　春一家
三笠蒼山多少寺　　　　　三笠蒼山　多少の寺
野桃紅艶淡濃花　　　　　野桃紅艶　淡濃の花
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水村山峡下煙汀　　　　　水村山峡　煙汀を下る
橋畔紅旗一小亭　　　　　橋畔紅旗　一小亭
黄鳥弄春梅晩白　　　　　黄鳥春を弄び　梅晩く白く
夭夭連糸柳先青　　　　　夭夭たる連糸　柳先ず青し
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菜圃江邊春一村　　　　　菜圃江邊　春一村
旗亭橋畔杏花繁　　　　　旗亭橋畔　杏花繁し
喧喧鳥雀聲環屋　　　　　喧喧たり鳥雀　聲は屋を環り　
寂寂残梅影映門　　　　　寂寂たり残梅　影は門に映ず
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千枝膏雨酔春煙　　　　　千枝膏雨　春煙に酔い
万里鶯啼三月天　　　　　万里鶯啼く　三月の天
清艶白桃添綽約　　　　　清艶白桃　綽約を添え
淡粧紅杏弄嬋娟　　　　　淡粧紅杏　嬋娟を弄す
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青山如黛曳霞裾　　　　　青山黛の如く　霞裾を曳き
竹外桃花密又疏　　　　　竹外桃花　密又疏なり
江渚緑新春雨後　　　　　江渚緑新た　春雨の後
波頭紅落午風初　　　　　波頭紅落つ　午風の初め
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極目江塘草色肥　　　　　極目江塘　草色肥え
寒煙漠漠満林緋　　　　　寒煙漠漠　満林緋なり
十分春景鶯無語　　　　　十分春景　鶯語無く　
自送流花蝶不飛　　　　　自ら流花を送て　蝶飛ばず
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