ごまめの歯ぎしり  041208

    

・・ 無数の点がある平面でも交差しない1本の直線が引ける・・
高校時代の数学の証明が出来た!

 

高校時代に京大受験数学雑誌を読んでいたら表題の数学問題が出されていた。京大受験の数学問題は難解で通常の受験数学では解けない問題が時たま出される。まるで受験生の数学素質を試すような問題である。京大の理学部の物理や数学の授業もしかりで、分かろうが分かるまいがお構いなしにのっけから高等数学が駆使される・・・・そんな環境であった。表題の問題は通常の受験技術を学んだ私には何のことか分からないままに放置しておいた。ところが今日鬼怒川の土手をサイクリングしていたら、突然この問題が頭に浮んで走りながら考えて突破口が開けた。何のことはないデジキントの無限問題で考えれば解らしきものが得られた。

さて解に入る前に仮定が必要である。線は幅を持たず、点は大きさを持たないことを仮定する。そして平面上の位置(x、y)は整数ではなく無理数で表現される。つまり1.0と1.01は違う大きさであることを仮定する。上の図でまず2点(点1、点2)がある。点1と点2を交差しない直線を引くのは簡単である。点1と点2には距離があるのだから(なければ同一点になる)点1と点2を結んで中点で直交する線(直線1:黒色)を引く。次に意地悪な人がいて、直線1上に点3を想定するとする。点3を避けて直線1を中点を軸に回転させ直線2(青色)を引くことは出来る。今度さらに意地悪い人が直線2の上に点4を置いたとする。直線2をまた点4を避けるように点3の方向へ戻すように回転する。点4と点3の間に差がある限りその間に新たに直線3(赤色)を引くことは可能である。このようにアルキメデスと亀の問題のように無限に近くなっても差がある限りその間にまだ数値がある。意地の悪い点を避ける直線を引くことは無限に可能である。アルキメデスと亀の問題は時間の観点を考えればトリックであるが、本問題は位置は無限に分割できるために直線を引くことは理論的には可能といわざるを得ない。無論、点と線には大きさは無いというトリックはあるが。



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