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目で見る科学2 野本陽代・R.ウイリアムズ著 「ハッブル望遠鏡がみた宇宙」 
岩波新書カラー版 (1997年4月 ) 

ハッブル望遠鏡がみたもの

ハッブル望遠鏡

ハッブル望遠鏡

地上約600km上空の地球周回軌道をまわる「ハッブル望遠鏡」(長さ13.1メートル、重さ11トンの筒型)は、1986年のスペースシャトルチャレンジャー号の悲劇的な事故のために打ち上げ延期を余儀なくされたが、1990年予定より4年遅れて打ち上げられた。ところが直後に直径2.4mの反射鏡の周辺球面誤差のために球面収差という深刻な光学的欠陥が分かり、光軸周りの光だけを利用するソフト変更で15%の暗い望遠鏡で使用したが、1993年第1回サービスミッションで補正光学系を挿入して収差問題は解決した。それ以来バッフル望遠鏡は順調に機能し、数々の予想もしなかった発見がなされ、ブラックホールやビッグバンの情報が得られつつある。宇宙は超高温・超高密度な状態から、ビッグバンと呼ばれる爆発的な膨張によって誕生した。それから140億年の間に、銀河・星・惑星が形成され、その惑星の一つに生命が誕生した。この宇宙の進化を極めるのが天文学である。天文学者にとって主たる研究手段は望遠鏡であり、地球大気の影響を受けない明るい望遠鏡は夢であった。1970年代に始まるNASAのスペースシャトル計画によって地球周回軌道を回る望遠鏡の可能性が開け、アメリカ科学アカデミーの計画がやがてバッフル望遠鏡として実現した。第1回の修理が終わったばかりのバッフル顕微鏡は1994年1月より素晴らしい画像を送り始めた。オリオン星雲・渦巻銀河M100・大マゼラン星雲などこれまで見たことのない鮮明なカラー写真を送ってきた。それ以降天文学の学界や会議で発表される研究はハッブル望遠鏡なしでは語られないほどである。ハッブル望遠鏡によってはじめて観察できるようになった成果は、誕生して間もないころの姿をとどめる遠くの宇宙であった。バッフル望遠鏡は当初15年の運用期間の予定(1990−2005年)であったが、次のようなサービス修理を行いながら、今なお運用されている。
1993年12月:初のサービスミッション (SM1) (STS-61) 。球面収差修正用の光学系であるCOSTARを設置。これにより鮮明な画像が得られるようになった。また、太陽電池パネルの交換も行なった。
1997年2月:2度目のサービスミッション (SM2) (STS-82) 。FOSの代わりにNICMOS(近赤外カメラ及び多天体分光器)や、GHRSの代わりにSTIS(宇宙望遠鏡撮像分光器)の設置などを行った。
1999年11月:6台ある姿勢制御用ジャイロスコープのうち4台目が故障し、観測不能に陥る。
1999年12月:3度目のサービスミッション (SM3A) (STS-103) 。ジャイロスコープ6台全てを交換、主コンピュータの交換などを行った。
2002年3月:4度目のサービスミッション (SM3B) (STS-109) 。新型メインカメラACS (掃天用高性能カメラ) の取り付け、太陽電池パネルを新型のものに交換、NICMOSの冷却装置の設置など。
2004年1月16日:アメリカ航空宇宙局 (NASA) は今後、ハッブル宇宙望遠鏡の修理を行なわないと発表
2006年10月31日:方針を転換し、5度目のサービスミッションを行い、2013年まで利用を続けるための修理を行うことがNASAより発表された。
2007年1月23日:ACSが再度故障。WFPC2などの旧型機器は動作し続けているため、機能は劣るものの代用が可能。
2009年5月11日:最後のサービスミッション (SM4) (STS-125)。WFPC2をWFC3(Wide Field Camera 3)へ交換、故障したACSとSTISの修理など大幅な修理でハッブルは「今までで最高の性能」(NASA)になり、少なくとも2014年まで寿命が延びる。
ハッブル宇宙望遠鏡の後継機としてジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 (JWST) の打ち上げが2018年に予定されている。主鏡の直径は約6.5mであり、ハッブル宇宙望遠鏡よりもさらに高性能化が図られている。

本書は野本陽代とロバート・ウイリアムズの共著であるが、野本陽代氏のプロフィールを見ておきたい。野本陽代氏は1948年東京都生まれ、1972年慶應大学法学部卒のサイエンスライターであると本書巻末に書いてある。法学部出がどうして天文学のことが分かるのかと不思議に思って調べると、夫君は天文学者の野本憲一氏(専門は、恒星進化論、とりわけ超新星の理論及び中性子星の進化、宇宙化学、とりわけ銀河の化学的力学的進化と宇宙の元素の起源。2013年現在、東京大学特任教授である。)である。野本陽代氏は科学書、特に宇宙・天文学関連の著作・翻訳が多い。バッフル望遠鏡についての著書は、本書のほかに、『ハッブル望遠鏡が見た宇宙 カラー版』続 〈岩波新書2000年9月)、『ハッブル望遠鏡の宇宙遺産 カラー版』  〈岩波新書 2004年10月)、『ハッブル望遠鏡宇宙の謎に挑む カラー版』 (講談社現代新書 2011)など多数がある。本書のバッフル望遠鏡の写真集は1997年までの成果である。いわば速報第1報に相当する。野本陽代氏の著作では岩波新書カラー版のシリーズとして第2報が2000年に、第3報が2004年に刊行されているので、併せて紹介してゆきたい。野本陽代氏は科学の翻訳書も数多い。共著者のロバート・ウイリアムズ氏は1940年アメリカカルフォニア生まれ。1962年UCバークレイ校卒業。チリのセロトロロ天文台台長を経て、1993年より3年間宇宙望遠鏡科学研究所所長を務め、バッフル望遠鏡プロジェクトのリーダーを果たした。本書はロバート・ウイリアムズ氏が「まえがき」を書き、野本陽代氏が「あとがき」を書いている。主文はおそらく野本陽代氏の文章になるものと思われる。ロバート・ウイリアムズ氏の話は「W」で区切って挿入されている。二人は長年の友人だそうだ。

1) ハッブル望遠鏡とは
最深宇宙像
最深宇宙像(1995年12月)

上の写真は「ハッブルの最深宇宙像」と呼ばれる。一見して夜空を見上げた図であるが、素人には何のことやらありがたみがわからない。1995年12月18日から10日間の北斗七星近くの暗闇を撮ったものであるという。10日間で325回の露出が必要なのは、それだけ光が弱いからである。結果はなんという豊饒な世界であろうか。このなかには1500〜2000個の銀河が存在する。宇宙全体には500億個ほどの銀河があるといわれるので、ほんの一部(40億分の1)である。写っている天体は現在140億歳といわれる宇宙の半分前後の年齢の銀河が多い。天文学では距離を「光年」で測る。光が1年かかってすすむ距離、約9.5兆キロメーターを単位とする。太陽から一番近い銀河「アンドロメダ銀河」は220万光年も離れている。気の遠くなるような距離感である。ハッブル望遠鏡に名を残す天文学者エドウィン・ハッブルは、1919年指標となるセファイド型変光星を使って、アンドロメダ銀河までの距離を90万光年と求めた。銀河には、1000万 程度の星で成り立つ矮小銀河から、100兆 個の星々を持つ巨大な銀河まである。これら星々は恒星系、星団などを作り、その間には星間物質や宇宙塵が集まる星間雲、宇宙線が満ちている。銀河の形は、主に楕円型(円盤)・渦巻型(渦巻・棒渦巻)・レンズ状を含む不定形がある。太陽系銀河は楕円形である。楕円銀河NGC4261の中心にあるチリ円盤は、1億光年のかなたにあり、円盤の直径は800光年、中心には太陽12億個分の質量を持つブックホールがある予想される。円盤以外で、宇宙でよく見かける形にはジェットとリングがある。オリオン座の中1500光年にあるハ〜ビック・ハロー天体HH1は1対のガスのジェットを吹きだしており、星の誕生に関する情報を提供しているようである。リング形銀河大マゼラン雲の超新星爆発を起こした。下の写真の左は超新星1987Aである。この写真では3つのリングが見える。中の写真はアワーグラス(砂時計)星雲のリングである。質量の大きな星は超新星爆発をおこして華々しく散ってゆく。アワーグラスの多重リングは星物質の放出が何回も行われたことを示す。太陽系もいずれこのように死んでゆくのであろうか。右の写真はへビ座のなかの7000光年離れたワシ星雲の不定形である。積乱雲のように上昇する雲の形である。

大マゼラン雲超新星1987A 砂時計星雲 ワシ星雲
ハッブルヒットナンバー(左の写真:大マゼラン雲の超新星1987A(1994年2月)、中の写真:砂時計星雲(1995年)、右の写真:ワシ星雲

2) 太陽系を見る
金星 火星 木星 土星

天王星 海王星 冥王星

太陽系の惑星(写真上の左より 金星、火星、木星、土星、下の左より天王星、海王星、冥王星)

太陽系の惑星には、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星があることは誰しもご存じのはずである。ただバッフル望遠鏡は太陽の方向に向けて開くことはできない。太陽の熱で観測系が溶けてしまうからである。だからいままで水星と金星を撮影したことはなかった。太陽に2番目に近い金星(地球から1億1360万キロメーター)もハッブルの対象から外されていたが、1995年1月紫外線で1枚だけ撮影された。うっすらと雲が見えるだけの写真である。金星には探索機が何度も訪れ調査が行われている。大気の96%は炭酸ガスで気圧は90気圧、温度は470℃の地獄である。火星(地球から1億300万キロメーター)には多核芳香族炭化水素PAHも存在し、生命の存在を巡って熱い視線が注がれた時期があった。雲が少なく青みがかっているところから火星は以前よりも温度が冷えて乾燥しているようである。1970年代に探査機が何度も訪問している。木星は半径が地球の11倍質量は318倍もあり太陽系最大の惑星である。巨大な惑星が一日が10時間という猛烈な速さで自転している。木星には衛星が16個存在する。1993年7月木星にバラバラになったSL9彗星が突入するというのでこの「天文ショー」を見ようとオペレーションルームは大騒ぎなった。4枚の連写写真は、衝突前、1.5時間後、3日後、5日後を示す。地球がすっぽり入ってしまうほどの大きさでm、衝突温度は2万度以上で太陽温度を超えていた。木星には1995年12月に「木星探査機ガリレオ」が到着し、周回軌道で詳細な探査活動を行った。土星には1980年探査機「ボイジャー」が訪れ、土星の輪は千本以上のリングの集合体であることが分かった。耳飾りと称せられたのは輪の近くに存在する4つの衛星である。「大白斑」という渦巻状の模様が木星と同じように見える。大気の偏西風による嵐である。木星にも土星も強い磁場を持っており、極ではオーロラが発生する。天王星、海王星、冥王星は肉眼では見えず望遠鏡によって観測された。天王星は地球から28億キロメーター離れ、1986年探査機ボイジャーによってさらに2本のリングと10個の衛星からなることが分かった。1994年のハッブル写真は天王星は4本のリングと6個の衛星が写っている。天王星は半径が地球の4倍、質量が15倍の巨大ガス惑星で、自転軸が98度傾いており横倒しになっている変わり者である。天王星と海王星は太陽から遠く離れているので青く見える。表面温度はマイナス200度以下、大気は凍って薄いが大気の渦である斑点が観察される。海王星には暗いリングが4本ある。冥王星は45億キロメーター離れた惑星なので、探査機は一度も訪れていない。太陽の周りをを248年かけて一周する。衛星カロンは冥王星の半分もあり、衛星というより2重惑星という方が適当かもしれない。冥王星の大きさは月の2/3である。微小天体カメラによる写真には黒い斑点と明るい斑点が見えるが正体はわからない。

3) 星の誕生から消滅まで

星は核融合の燃料である中心部の水素を燃やし尽くすと、外装が膨らんで赤色巨星となる。水素の核融合の結果中心部にはヘリウムの芯がある。すると今度はヘリウムが核融合を起こし、元素の周期律表(水素→ヘリウム→リチウム→ベリリウム→ホウ素→炭素→窒素→酸素→フッ素→ネオン→ナトリウム→マグネシウム→アルミ→シリコン→リン→硫黄→塩素→アルゴン→カリウム→カルシウム→セシウム→チタン→バナジウム→クロム→マンガン→鉄→コバルト→ニッケル→→亜鉛と進む)に従ってより大きな元素である炭素と酸素を作る。もともと宇宙には存在しなかった元素が星の成長に沿って次々と誕生する。重い元素ほど中心に沈むので玉ねぎ状の多層構造が生まれる。質量が太陽の8倍以下では炭素と酸素で終わるが、8倍以上の重い星においては重力によって心はさらに縮小し高温となって、次々と元素が融合され、ネオン、マグネシウム、カルシウム、ケイ素、鉄が作られる。鉄は最も安定しているので核融合によってさらに新しい元素を作ることはない。しかし中心部が50億度という温度になる鉄元素は分解し、芯に中性子星が作られ強烈な衝撃波が生まれ大爆発を起こす。これが超新星爆発である。その熱によって星の中心部では核反応が一気に進み、金、銀、ウランといった重元素が生まれる。今度は星に代って超新星が元素製造機となる。今から45億年前、地球を一員とし、太陽を中心とする太陽系が誕生した。その時の様子を知るためにも、1500光年離れたオリオン座オリオン星雲が格好の先生となる。

オリオン星雲 褐色矮星 白色矮星 超新星残骸 
星の一生(左より オリオン星雲、グリーゼ229B付近の褐色矮星、白鳥座の中にある惑星状星雲、大マゼラン雲内の超新星残骸)

今から45億年前、地球を一員とし、太陽を中心とする太陽系が誕生した。その時の様子を知るためにも、1500光年離れたオリオン座オリオン星雲が格好の先生となる。上の写真のオリオン星雲では新しい星が次々と誕生している。7万個ほどの若い星がある。この写真には少なくとも153個の輝く「円盤」(ガスとちりからなる)が写っており、太陽系の卵と考えられる。1992年にハッブル望遠鏡で初めて発見され「プロプリッド」と命名された。1)ハッブル望遠鏡で示したへビ座ワシ星雲の不気味な柱は「星間雲」と呼ばれる水素ガスの濃度の高い「分子雲」がある。オリオン星雲もワシ星雲も巨大な分子雲である。分子雲の中でさらに濃度の高い塊が重力によって凝集し星となる可能性が高い。太陽の寿命は約100億年といわれる。星の寿命はその星が持つ物質量(質量)によって一義的に定まる。星になれるかどうかはその質量が小さすぎてはいけない。その星になり損ねた例を、グリーゼ229Bにみることができる。核融合を起こすためには太陽の質量の8%(木星の80倍)は必要だといわれる。この褐色矮星は木星のおよそ20−50倍で核融合で輝くには小さすぎる。同様に非常に暗い星「赤色矮星」も星になり損ねたものでる。生まれた星もやがて年を取る。膨張して赤くなった星を「赤色超巨星」といい、写真の白鳥座の中3000光年の距離にある惑星状星雲は、太陽のように小さな星が進化の最後にたどりつく死の直前の姿である。中心の白い部分は白色矮星、全体を覆う赤いチリのくも、青いガスは、外表に会った物質がどんどん離れてゆく様を表す。。1)ハッブル望遠鏡で示した「大マゼラン雲超新星1987A」の3つのリンクは、太陽の8倍以上の質量を持つ星が爆発(超新星爆発)によって一生を終える姿である。3つのリングはかって放出した物質であろう。星が爆発した後ちいさな中性子星が残される。中性子星が磁場を持ち回転している場合、周りの物質を光速に近い速度で放出する。これを地球から見た時「パルサー」といい、点滅するように見える。写真の最後はカジキ座の中17万光年にある大マゼラン雲内の超新星残骸である。星や超新星爆発の際につくられた新しい元素は、巨大な爆発によって宇宙へばらまかれ、新世代の星の材料となる。

4) 宇宙の始まり
球状星団G1 車輪銀河 クエーサー 銀河の進化

誕生後の若いころの宇宙(アンドロメダ銀河の中心を回る球状星団G1 車輪銀河 クエーサー 銀河の進化)

地球の位置を宇宙の階層であえて書くとしたら、「大宇宙、おとめ座超銀河団、局所銀河群、天の川銀河、オリオン腕、太陽系、地球」となる。重力でのみ結ばれた集団を、星→星団→銀河→銀河団→超銀河団となずける。その構造は決して一様ではない。銀河が10億個も入る何もない空間「ボイド」、5億光年も延々とつながる銀河の壁「グレートウォール」、銀河を引き付ける巨大な重力源「グレートアトラクター」などの大規模構造が続々発見されている。私たちが住む天の川銀河が属する局所銀河群は、銀河団としては半径が300万光年、構成メンバーが30余りしかない、小さな銀河群である。大小マゼラン雲、アンドロメダ銀河が仲間である。左の写真は220万光年離れたアンドロメダ銀河の中心にある一番明るい球状星団G1ですくなくとも30万個の星が含まれている。アンドロメダ銀河には2つの核があり、暗いほうが銀河の中心で明るい核は周辺にある。これは銀河がほかの銀河を飲み込んだ結果ではないかと推測される。次にちょうこくしつ座の「車輪銀河」は、5億光年のかなたにある。約2億年前大きな銀河の中心を小さな銀河が突き抜け、その衝撃波が周りの物質と衝突してリングが作られた。その証拠は近くに2つの銀河が存在するからである宇宙誕生のころ銀河同士のニアミスや衝突はたえず起きていたようだ。星が爆発的生まれている領域(スターバースト銀河)が、さんかく座の渦巻銀河M33やちょうこくしつ座の銀河NGC253、渦巻銀河M51などにみられ、星の密度は極めて高く、明るさは太陽の1億倍、質量は太陽の4億倍もある。活発な活動をしている銀河M87は約5200万光年の距離にあって、500光年の長さを持つガスの円盤が見つかった。中心に太陽30億個分の質量を持つブラックホールが存在する。1996年6月ハッブル望遠鏡は約90億光年のかなたのクエーサー(準恒星状電波源 活動銀河核の一種)を発見した。上の天体は約70億光年の先にある楕円銀河である。クエーサーにエネルギーを提供しているのはブラックホールである。ブラックホールに星が落ち込むとき強烈な放射があるからである。宇宙の距離に指標となるセファイド型変光星を用いた観測で、2つに銀河の距離を求め、宇宙の膨張速度は距離の2乗に比例する原理で宇宙の年齢をを求めて推算すると、宇宙の年齢は140億年と考えられている。


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