オーデイオシステムはレコード・CDといった音源ソフトを電気・電子装置で電気信号に変え増幅し、調整して、出口であるスピーカから空気の振動(音)に変えるシステムである。すなわちスピーカはオーディオシステムの中で唯一の楽器である。従ってオーデイオシステムの音の特徴(好みの音質)のほとんどはスピーカによって決定されるといっても過言ではない。スピーカを除いた部分はすべて電気・電子機器で技術の進歩は著しいが、スピーカだけは進歩?が目に見えない。弦楽器などの楽器と同じようにスピーカーはクラフト(手作り)の域から出られない。それだけに凝りだすと最も金のかかる装置である。上の写真は究極のジャズ用スピーカといわれ愛用されるJBL Paragon(左)、 レイオーディオ KINOSHITA RMシリーズ(右)である。下世話な話になるが、ちなみにペアー価格はJBL Paragonは350万円、 レイオーディオRMシリーズで400万円以上である。世のハイエンドジャズオーディオマニアといわれる求道者(究道者、道楽者)たちが全財産を注ぎ込むシステムとはどのようなものだろうかと、やっかみ半分で調べてみた。参考にしたデータは山口孝著「ジャズオーディオ・ウエイク・アップ」(誠文堂)、寺島靖国著「JAZZオーディオ快楽地獄ガイド」(講談社)、菅原正二著「ジャズ喫茶ベイシーの選択」(講談社)、無線と実験誌(誠文堂)から抽出した。やはりジャズスピーカはJBL派が圧倒的だ。そのほかにはレイオーディオKINOSHITA派、タンノイ派がある。各々狂信的オカルト信者だからどちらの音がいいとかどうとかは常識人には判別不能であるが、レイオーディオKINOSHITA派から言わせると、JBLは横になってくつろいで聴く軟派らしい。私はレイオーディオ KINOSHITA RMシリーズのジャズの音は聴いたことはないが、JBL Paragonは秋葉原のH店地下の試聴室で聴いたことがある。そのときの印象ではジャズは刺激的な様子はなく雰囲気たっぷりに鳴っていたが、持参したクラシックのCDをかけてもらうと情けないほどの音しか出ず不思議に思った。
氏名(仮称) | アナログプレーヤー | CDプレーヤー | プリアンプ | メインアンプ | スピーカ |
A | トーレンス 101L | リン CD-12 | JBL SG620 | JBL SA640 | JBL パラゴン |
B | トーレンス TD521S | スチューダー 727 DAコンバータ:セータ DSP |
マークレビンソン No.26L | マークレビンソン No.23.5L | ウーハー:JBL オリンパス スコーカー:JBL LE85 ツイーター:JBL 075 |
C | ガラード 301 | スチューダー 727 DAコンバータ: セータ DSP |
マークレビンソン No.26L イコライザー: AR L6 |
レイオーディオ JMF HQS3200UPM | レイオーディオ RM-6VTSS |
D | SUMO | ストレイク TM3MKU | |||
E | EMT 930st | スチューダー D730 | フェーダ: イルンゴ | FM アコースティック 801 | JBL ランサー 101 |
F | EMT 930st | リン・ソンデック CD12 | JBL SG520 | 管球式:マランツ 9 | JBL パラゴン |
G | ガラード 301 | リン・ソンデック CD12 | マッキントッシュ C-22、マランツ7 | ウエスタンエレクトリック 4142 | タンノイ ウエストミンスター |
H | リンソデックLP12 カートリッジ:シュアーV15/V |
JBL SG520 | JBL SE400S | ウーハー:JBL 2220B ドライバー:JBL 375 |